企業が円滑な事業を行うのに必要なITインフラの構築や、システム開発・保守、ソフトウェアの開発を行っているSI会社である株式会社スタイルズは、2016年11月11日に、ストレージのリーディングカンパニー各社様をお招きして、「企業・学術機関のためのストレージ戦略を知る Enterprise Storage Now」 を開催しました。
各社様に30分間枠の中で、最新業界動向、各社様の取り扱いストレージ製品や事例についてお話いただきました。
レッドハット様のセミナールームをお借りして開催しました!
目次
最新のストレージ戦略を知る!
当日の天候は雨だったにも関わらず、会場は満席となりました。ありがとうございます!
オープニング後のトップバッターとしてご登壇いただいたのは、レッドハット株式会社の和田様。ここでは、ストレージ業界の最新動向を、Software Defined Business(SDS)とは?どのようにデータを扱うか?という観点からお話しいただきました。
セミナーの中では、デジタル時代の到来で、他業種への参⼊障壁が低くなり始めたことにより、業界を超えた競争が激しくなることを⾒込まれています。そのため、管理対象のデータはひとつだけではなく、量も急増。しかしながら、IT予算は増えないというジレンマにITの現場は遭遇しています。
そのために⽬的に応じたメディアを利用し、そしてストレージの管理、柔軟な変更を行うためにオープンソース・ソフトウェアの採用も現業で増えているということをご紹介いただいています!
ITインフラの現場が直面する課題やそれに対するソリューションをご説明いただきました。
レッドハット様の事例として、CERN欧州原子核研究機構様の研究者向けに、3ペタバイトのCephクラスターで作ったクラウドインフラについてもご紹介いただきました。実は、CERNではownCloudも導入いただき、このCeph上のファイルを共有していただいております!
ビジネスモデルの変革によるストレージのスケールアウトの重要性
続いてご登壇いただいたは富士通株式会社の山中様。
ビジネスモデルの変革により、従来型のストレージの限界と、従来のアーキテクチャーを根本的に変革する新しいストレージの形として、オープンソース・ソフトウェアCephを全面採用し、富士通製の高信頼を兼ねそろえたハードウェア「ETERNUS CD10000 S2」をご紹介いただきました。
「ETERNUS CD10000 S2」分散型オブジェクトストレージの形で大容量データの管理の実現、そしてownCloudをご利用いただくことで、シームレスかつセキュリティを確保した柔軟なファイル共有も実現可能です。ownCloud.jpではホワイトペーパーも公開しておりますので、是非ダウンロードください。
続いて、ネットアップ株式会社の井谷様、EMCジャパン株式会社の稲葉様、図研ネットウエイブ株式会社の岡田様にご登壇いただき、ネットアップ製品、Dell EMC製品のストレージラインナップや活用事例や利用シーンをご紹介いただきました。
ネットアップ株式会社の井谷様からは、NetAppのS3互換オブジェクトストレージ StorageGRIDについて。これまでのNetAppファイルシステムとは違う歴史のある分散型ストレージであり、機能としても他社との違いをご説明いただき、さらにownCloudと組み合わせることにより遠隔地におけるデータ共有システムが構築可能である事を構成図とともにご紹介いただきました。
EMCジャパン株式会社の稲葉様には、現在、IoT等のデジタル革命によりデータの増えるスピードが大幅に増えている影響で低価格でスケールし、データを貯めていけるストレージとしての機能が要求されているとし、DELL EMCのFlashストレージがその一役を担うとのご紹介いただきました。さらに、図研ネットウエイブ株式会社の岡田様からは、オンプレミスストレージとしてはIsilonが設置しやすく、メンテナンスも用意で容量を増やす際の手間も最小限である事をご紹介いただきました。
各社様のご説明、製品の特長についてとても分かりやすくご説明いただいたきましたので、是非ITインフラをご検討の立場につかれている方はぜひ資料をDLしてみてください。
オブジェクトストレージ・クラウドファイルサーバーの事例
次にご登壇いただいたのがSCSK株式会社の落藤様、玉川様です。SCSK様にはオンプレ型ファイルサーバのメリットとクラウドストレージ や複数拠点間のファイルサーバ統合を実現するゲートウェイ製品「Panzura」についてデモンストレーションを交えて、ご紹介いただきました。
Panzuraご利用イメージ
その後、株式会社インターネットイニシアティブの南雲様にご登壇いただき、クラウドストレージを選択するポイントを踏まえ、IIJ GIOによるクラウドオブジェクトストレージおよびクラウドファイルサーバーについてご紹介いただきました。
オブジェクトストレージは、容量単価が安いため、コンテンツ保管ストレージやサムネイル処理をする前のオリジナル動画や写真の保管先としてご利用いただくことも多いとのこと。オブジェクトストレージに接続することのできるownCloudをご利用いただけば、これらのファイルの共有や取り出し用途としてもご利用いただけます。
また、ゲームタイトル毎にMySQLのdumpファイル、logファイルの保管先として日時バックアップの保管先としてご利用されるなどの需要も多いそうです。
オープンソース・ソフトウェアをビジネスで利用する
本イベントを主催した株式会社スタイルズからは、オープンソースのファイル共有ソフトownCloudを使った「ペーパーレス会議システム」の実現や営業コストの削減や自動でファイル管理を行う「請求書発行システム」への活用など、ITインフラの管理者や現業でどのようにownCloudが活用されているか、今後ストレージを効果的に活用するためのソフトウェアとしての事例を具体的にご紹介させていただきました。
さらに、ownCloudからフォークしたNextcloudとの関係性についてもご紹介させていただきました。
当社株式会社スタイルズ ownCloudエバンジェリストの矢野のセミナー
Enterprise Storage Now のイベントを締めくくってくれたのは、日本マイクロソフト株式会社の藤田様。クラウドサーバーAzureやAzure Market Placeについてご紹介いただきました。
プライベートクラウドに構築可能なownCloudの営業の際には、よくお話しをさせていただくのですが、会社が取り扱う大切なファイル・フォルダの管理しているストレージがクラウドにあるということは、情報漏えいやファイルにアクセスできなくなる危険性を伴う可能性もあります。
「クラウドサーバーがセキュアでない」という考えは薄くなりつつありますが、そのクラウドが提供されている国は日本の法律が適用されているのではなく、そのクラウドの提供会社の所属する国の法律が適用されるということがあります。たとえば、米パトリオット法は「ある顧客に対して警察などの法執行機関による調査がなされた場合、機器やデータが押収される可能性があり、他の顧客にも影響が及ぶ恐れがある」と指摘されています。
本セミナーでは、Azureの場合、日本リージョンで構築されたサーバーやストレージには日本の法律が適用されることをご説明いただきました。これはクラウドサービスをご利用いただく企業の方々にとって、真剣に検討しておかなくてはいけないことです。
また、Azure Market PlaceではownCloudをインストールだけで使い始められます。藤田様にはownCloudデモンストレーションをAzure上で行っていただきました。ありがとうございます!
パッケージを御利用せずにAzure上でownCloudをスケールアウトする構成については、ownCloud.jpにも掲載していますので、ぜひこちらもご確認してみてください。
当日の資料はダウンロードいただけます!
各社様からたくさんのお土産をいただきました!ネットアップ様からはなんとロゴ入りトランプをいただきました!
ご登壇にご協力いただいた各社様のおかげ様により、ストレージの種類・最新事例のご説明から、最適な製品で固めつつもパブリッククラウドとの連携や親和性やオープンソースを活用することのストレージビジネスの広がりをお伝えできましたように感じます。
御来場者様からのアンケートでも高評価をいただきました!
当日、ご参加いただけなかった皆様には、講演資料を無料でダウンロードいただけます。
また、オンラインストレージのオープンソースownCloudと各社様製品との親和性やご相談や事例についても、お気軽にownCloud.jpへお問い合わせください。
どうぞ引き続きownCloudもよろしくお願いいたします!