2016年3月、ownCloudはメジャーバージョンアップを行い、バージョン9.0.0がリリースされました。ownCloud9の主な追加機能を紹介します。
タグ機能、コメント機能
ファイルにタグやコメントを追加できるようになりました。
左サイドバーではタグのフィルタリングをかけてファイルを表示させることも可能です。
タグやコメント情報は、共有権限を問わずファイルを共有された人物に閲覧させることが可能です。
信頼済みownCloud登録機能
異なるサーバ上に構築されたownCloudを予め信頼済みサーバとして登録することにより、信頼済みサーバのownCloudユーザやグループ情報がサジェストとして表示されるようになりました。
サーバの登録は管理者が行うことが可能です。
認証(ownCloud 9.1 Community Edition ~ )
- 二要素認証の機能を持つプラグインが追加されました。
- ownCloudアカウントのほか、登録されているメールアドレスでログインができるようになりました。
- LDAPでユーザ管理をしている場合、無効となったLDAPユーザまたはパスワードの変更を検出し、そのLDAPユーザのログインセッションを取り消すようになりました。
- アカウント毎のセッションを無効にできる機能が追加されました。
その他の追加機能
上記の追加機能以外にも、ownCloudは世界中のユーザからの要望を受け入れ、下記のような様々な機能をリリースしました。
- カレンダーアプリ、コンタクトアプリが書き直されました。CalDAV と CardDAV がコアに含まれるようになりました。
- アプリケーションの署名、アップデート時やアプリインストール時にチェックします。
- ownCloud APIのスケーラビリティを改善しました。
- その他、多数。
ownCloudユースケース
利用シーン1 拠点間のファイル共有
本社の仮想サーバ内にownCloudサーバを構築し、必要なフォルダを拠点間に共有することが可能です。
それぞれの拠点からownCloudを経由して本社管理下のファイルサーバにアップロードしたり、拠点同士で情報共有などが行えます。
ユーザは各拠点内のownCloudサーバにアクセスするため、軽快なファイル操作が実現します。
利用シーン2 取引先との共有
例えば、期間限定のプロジェクトなど、会社間でファイルのやり取りが発生した場合、外部公開しているownCloudであれば、会社間でファイル共有をすることが可能です。
また、共有者は、個人のアカウントでも共有フォルダにパスワードと期限を設定できますので、安心したファイル共有が行えます。
もちろん、システム管理者側で、個人アカウントではファイルの再共有を制限するような設定も可能です。
利用シーン3 運用・管理の分散
ownCloudサーバを複数構築し、サーバ間共有機能を活用することにより、今までは本社の管理者で行っていた運用・管理を、分散することが出来ます。
数千人のユーザ一括管理を、拠点担当者に分散するということも可能です。