ownCloudはセキュアにファイル共有ができる、既存ストレージや環境を有効利用できるため、管理コストや導入コストが抑えられるという理由で様々な業界からお問い合わせをいただきます。
その中でも、特にお引き合いをいただく業界としては、教育機関・研究機関があげられます。
ご利用用途は様々。全学でご利用するオンラインストレージという大規模のものから、研究所のファイル共有のためだけにownCloudをご利用いただくケースなど多岐に渡ります。
スタイルズがownCloudを導入・サポートさせていただいた教育機関・研究機関のユースケースをご紹介させていただきます。
大容量かつ多数の顕微鏡撮影画像を他拠点に自動共有
ownCloudは、自身のパソコンに保存したフォルダやファイルをownCloudサーバーと同期を行うデスクトップクライアントを用意しています。
ある研究所では、顕微鏡で撮影した大容量かつ多数の画像を、他拠点にいるプロジェクト参加ユーザーに共有する必要があったそうです。
そのため、スタイルズでは顕微鏡の画像データを研究所内にあるデスクトップPCのownCloud同期領域に保存するように設定し、画像データを保存すると同時にownCloudサーバーへファイルの同期を行うように設定させていただきました。
このことにより、大容量かつ多数の画像を再度転送する担当者の作業負担の減少や、転送作業忘れによるプロジェクトの遅延のリスクを防ぐことに貢献しているそうです。
ownCloudを学内専用と学外共有の2台構築
こちらの大学の研究所様では、独自のセキュリティ要件にあったオンラインストレージ環境を構築しました。
構築したownCloudは2台。
1台は学内LAN内でのみしか使えないようFirewallの設定を行ったownCloud、もう1台はDMZ領域に構築し、学外ユーザーにファイルを共有する用途のownCloudです。
学内LANでのみ利用できるownCloudでは、内部研究員がファイル共有・利用する用途として。
他大学や民間企業とファイル共有を行う際は、学外共有用途用のownCloudにフォルダにファイルを移動し、外部へ共有を行っていました。
この事例の他にも、ownCloudフェデレーションという機能を使えばより便利にファイル共有をすることも可能になります。
これは、サーバーが異なるownCloudであっても、異なるownCloudサーバーのドメインを予め登録しておくことで、異なるサーバーのownCloudアカウントにもアカウント名の入力だけでディレクトリの共有をさせることが可能になる機能です。
また、外部ストレージ連携機能を利用すれば、簡単に異なるownCloudや今まで利用していたNASファイルサーバーのファイルをownCloud領域へ移動し、外部へ共有することが可能になります。
共有ファイルストレージのDR対策
本研究所様向けには、データセンターの計画停電やネットワーク障害等が発生した場合、ownCloudのメタデータおよび保存データをデータセンター間で同期するように構築支援をさせていただきました。
常時アクセスしているownCloudにアクセス不可能な場合、他データセンターに構築したownCloudへ接続する設定により、サービスが利用不可能になるという影響はなくなりました。
このほかownCloudは様々な形、ユースケースでご利用いただいております。もちろん民間企業様にも、多数導入いただいております。
こんな形で使えないか?要件を満たしているか確認してほしい、こんなカスタマイズはできるのか?などご要望がございましたら、お気軽にご相談ください。