2014年7月、ownCloudはメジャーバージョンアップを行い、バージョン7がリリースされました。ownCloud7の主な追加機能を紹介します。
サーバ間共有機能
今まで、LDAP/AD連携機能や、AWS S3をはじめとした数多くの外部ストレージ連携機能を提供してきたownCloudですが、新バージョンでは、ownCloudサーバ同士で共有ができるようになりました。様々な利用シーンに活用できる機能です。
利用シーン1 拠点間のファイル共有
本社の仮想サーバ内にownCloudサーバを構築し、必要なフォルダを拠点間に共有することが可能です。
それぞれの拠点からownCloudを経由して本社管理下のファイルサーバにアップロードしたり、拠点同士で情報共有などが行えます。
ユーザは各拠点内のownCloudサーバにアクセスするため、軽快なファイル操作が実現します。
利用シーン2 取引先との共有
例えば、期間限定のプロジェクトなど、会社間でファイルのやり取りが発生した場合、外部公開しているownCloudであれば、会社間でファイル共有をすることが可能です。
また、共有者は、個人のアカウントでも共有フォルダにパスワードと期限を設定できますので、安心したファイル共有が行えます。
もちろん、システム管理者側で、個人アカウントではファイルの再共有を制限するような設定も可能です。
利用シーン3 運用・管理の分散
ownCloudサーバを複数構築し、サーバ間共有機能を活用することにより、今までは本社の管理者で行っていた運用・管理を、分散することが出来ます。
数千人のユーザ一括管理を、拠点担当者に分散するということも可能です。
レスポンシブデザイン
今まで、スマートフォンやタブレットのモバイル端末でownCloudへ接続するときは、専用アプリケーションを使用していましたが、AndroidとioS以外の専用アプリケーションはなく、また基本的な操作としてはファイルのアップロード・ダウンロードのみでした。ownCloud7では、レスポンシブ対応になったため、モバイル端末からもブラウザで接続・操作できるようになりました。それにより、管理機能などもモバイル端末から容易に扱えるようになりました。
優れたユーザーインターフェース
ownCloud7は、大幅なユーザインタフェースの変更が行われました。大きな変更点としては、共有しているフォルダ/ファイルや、接続している外部ストレージが、わかりやすく表示されるようになりました。また、ファイル一覧のソート機能も追加され、まるで、Windowsのエクスプローラ画面を操作しているかのようです。有効となっている各種アプリケーションは、画面左上からプルダウンで表示されるようになりました。
ユーザ管理機能
ownCloudは柔軟なユーザ管理が出来るのも、大きな魅力の一つです。今までのownCloudのユーザ管理画面では、ユーザ数が多い場合はスクロールして表示するのも大変でしたが、ownCloud7ではグループ単位の表示が可能となり、グループ登録されている人数も表示されるようになりました。また、ユーザ検索機能や、最終ログイン時間の表示なども表示されるようになったので、各段にユーザ管理がしやすくなりました。
その他の追加機能
ご紹介した主な追加機能以外にも、ownCloudは世界中のユーザからの要望を受け入れ、下記のような様々な機能をリリースしております。
- URL共有時に強制的にパスワードを設定
- 共有フォルダの移動が可能
- 同期スピードが向上
- アプティビティアプリのデザイン変更
- その他、多数。